言語聴覚士の年収はどのくらい?年収アップの方法や年収別の働き方を解説
※本記事は2026年3月時点の情報をもとに内容を更新しています。
言語聴覚士は、ことばによるコミュニケーションや食べ物を飲み込む「嚥下(えんげ)」などに問題を抱える人に対して、リハビリテーションを行う専門職です。
医療や福祉の現場で活躍する言語聴覚士ですが、将来この仕事を目指す人にとっては、年収や働き方が気になるポイントではないでしょうか。
この記事では、言語聴覚士の平均年収をはじめ、勤務先による収入の違いや、年収別の働き方の例、年収を上げる方法などについて紹介します。
言語聴覚士の平均年収はどのくらい?
言語聴覚士の年収は、経験年数や勤務先によって変わりますが、まずは全体の平均年収の目安を見ていきましょう。厚生労働省が公表している「賃金構造基本統計調査(令和6年)」を参考に、言語聴覚士を含むリハビリテーション専門職の平均年収の目安をまとめると次の通りです。
年齢 | 平均月収 | 平均年間賞与 | 平均年収 |
20~24歳 | 約26万円 | 約36万円 | 約348万円 |
25~29歳 | 約28万円 | 約69万円 | 約405万円 |
30~34歳 | 約30万円 | 約72万円 | 約432万円 |
35~39歳 | 約32万円 | 約78万円 | 約462万円 |
40~44歳 | 約35万円 | 約92万円 | 約512万円 |
45~49歳 | 約36万円 | 約96万円 | 約528万円 |
50~54歳 | 約36万円 | 約100万円 | 約532万円 |
55~59歳 | 約39万円 | 約105万円 | 約573万円 |
言語聴覚士の年収は、経験年数を重ねることで徐々に上がっていく傾向があります。経験を積み、専門性を高めることで収入も段階的に上がっていく職種といえるでしょう。
言語聴覚士の勤務先ごとの平均年収
介護福祉施設
介護老人保健施設、特別養護老人ホーム、デイサービス、通所リハビリテーション、訪問リハビリテーションなどが主な勤務先です。
介護福祉施設で働く言語聴覚士の年収は、おおよそ340万~420万円程度といわれています。
高齢化の進行に伴い、リハビリテーションの需要は年々高まっており、言語聴覚士が活躍できる場面も広がっています。
医療施設
医療施設には、病院、クリニック、リハビリテーションセンターなどがあります。
医療施設で働く言語聴覚士の年収は、350万~510万円程度といわれています。
医療機関は言語聴覚士の主な就職先であり、臨床経験を積みながら専門性を高めやすい環境といえるでしょう。
福祉施設
福祉施設には、重症心身障害児施設や療育施設、児童発達支援施設などがあります。
福祉施設で働く言語聴覚士の年収は、340万~420万円程度といわれています。
子どもの言語発達を支援する施設などでは、コミュニケーション能力の向上をサポートする重要な役割を担います。
言語聴覚士の働き方や就職先について詳しく知りたい方はこちらの記事をご確認ください。
言語聴覚士の年収と働き方の例
言語聴覚士は働き方によっては、500万円程度、800万程度、1,000万円程度と年収をアップさせながら働くことが可能です。
もちろん実際に同様の年収が得られるかどうかは、働く環境などによって異なります。参考までに、どのような働きをすればどの程度の年収を得られるのかを、考えてみましょう。
500万円
言語聴覚士の平均年収から考えると、年収500万円台は比較的現実的な水準といえます。
厚生労働省の統計でも、40代になると平均年収が500万円前後になるケースが多く見られます。経験を積み、チームの中心的な役割を担うようになることで、この水準に到達することも珍しくありません。
また、給与水準の高い医療機関やリハビリテーション専門病院などに勤務する場合、比較的早い段階でこの水準に近づくケースもあります。
800万円
言語聴覚士の平均年収を考えると、年収800万円に到達するのは簡単ではありません。
一般的な医療機関や福祉施設での勤務のみでこの水準に到達するケースは少なく、管理職として施設運営や人材育成に関わる、医療関連企業で専門職として働く、大学や養成校で教育・研究に携わるなど、専門性を広げたキャリアが求められる場合があります。
このように、臨床経験だけでなくマネジメントや専門分野の拡大によって、収入を大きく伸ばす可能性があります。
1,000万円
言語聴覚士として年収1,000万円に到達するケースは多くありません。
一般的な医療機関や福祉施設での勤務では平均年収が400万~500万円台であるためです。ただし、訪問リハビリ事業を立ち上げる、医療関連企業で管理職として働く、専門分野の講師や研修活動を行うなど、経験や専門性を生かした働き方によって収入を大きく伸ばす可能性もあります。
可能性はゼロではありませんが、言語聴覚士としてはかなりレアケースと考えておいて良いでしょう。
言語聴覚士として年収を上げる方法
1. 資格を取得する
言語聴覚士として専門性を高めることで、キャリアアップや収入アップにつながる可能性があります。
例えば、認定言語聴覚士、呼吸ケア指導士、心理カウンセラー、手話通訳士などの資格があります。特に認定言語聴覚士は、日本言語聴覚士協会が認定する資格で、特定分野における高度な知識や技術を持つ専門家として評価される制度です。
もちろん資格を取得したからといって、すぐに給与が上がるとはいえません。しかし資格は言語聴覚士としての確かなスキルがあることを証明できるものでもあります。各領域での専門性を高めることで、より効果的なリハビリテーションを行えるようになり、結果として、給与アップにつながる可能性はあるでしょう。
言語聴覚士に適した資格は、実務だけではなく転職する際にも役立ちます。そのため言語聴覚士を目指すのであれば、資格の取得についても前向きに検討しましょう。
2. 言語聴覚士として勤続年数を重ねる
医療機関や福祉施設では経験年数に応じて給与が上がる仕組みになっている場合も多くあります。
同じ職場で長く働くことで徐々に昇給していくケースも少なくありません。また、経験を積むことでチームリーダーや管理職などの役割を任されるようになり、それに伴って給与が上がることもあります。
3. 副業する
副業可能な職場であれば、資格を生かした副業によって年収のアップを狙えます。
言語聴覚士が行う副業としては、他の施設での非常勤勤務でのアルバイトが挙げられるでしょう。具体的には、平日は病院で正職員として働き、休日は訪問リハビリテーション施設で働くといった働き方です。
他にも、十分なスキルや知識があれば、同業者向けのセミナーを開催したり、オンラインサロンを開いたりすることも可能でしょう。副業がうまくいけば、将来的に独立も考えられるかもしれません。
ただし副業をする人は本業の休日に働くケースが多く、体力的に厳しい面もあります。またそもそも副業を禁止している職場もあるため、事前の確認は必須です。
4. 転職する
言語聴覚士の給与は地域や施設の規模によって差が出ることがあります。
そのため、より給与条件の良い医療機関や福祉施設へ転職することで年収が上がるケースもあります。給与だけでなく働きやすさやキャリアアップの機会なども含めて判断することが大切です。
5. 起業する
言語聴覚士として経験を積んだ後、訪問リハビリサービスなどを立ち上げるなど独立して事業を行うケースもあります。
成功すれば収入を大きく伸ばす可能性がありますが、十分な経験と準備が求められることが多いでしょう。
言語聴覚士は工夫次第で年収アップにつながる
言語聴覚士の年収は、勤務先や働き方、経験年数などによって変わりますが、資格取得や専門分野の拡大、キャリアアップなどによって収入を伸ばすことも可能です。
ことばや嚥下のリハビリを通して人の生活を支える言語聴覚士は、医療や福祉の分野で重要な役割を担う職種です。年収や働き方について理解を深めたうえで、将来の進路の選択肢として考えてみるのもよいでしょう。
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※本記事の内容は2026年3月時点の情報に基づいています。


