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covid-19

入学生の皆様へ

仙台青葉学院短期大学
学長  田林 晄一

 今年度入学された 749 名の新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。教職員、そして在学生一同心から歓迎いたします。

 皆さんは昨年の 1~2 月ころより猛威を振るっている新型コロナウィルス感染 症の影響により、受験対策等で種々の苦労があったのではないかと推察いたしま す。本学におきましても、全面的な遠隔講義を急きょ導入し、大きな支障なく講義、実習等を行うことができ、今日に至っています。新型コロナウィルス感染症が沈静化するまでには相当の時間が必要と思われ、今後は新型コロナウィルス対策を加味した遠隔講義と対面講義を組み合わせたブレンド型の講義が主となると考えています。講義内容からすると、遠隔講義では熟慮を促し、一方、対面講義では熟考を促すようなスタイルを考えています。多くの皆さんに取ってこれまで 経験のない講義スタイルとなると思いますが、遠隔講義に適した講義スタイル、 および実技を伴う講義や演習への対応等を検討し、皆さんが学びの深さ、強さ、 広さを得ることができる体制となっていますので、大きな期待を胸に学業に励んでください。

 皆さんが迎える新しい学校生活はすべての方が持っている人生の旅の一部と考えることができます。人は、それぞれの人生の旅を歩みながら「人間」としての 完成に近づこうとしている巡礼者のようだと言われますが、皆さんがこれから迎える2~3 年の期間は非常に重要な時期と思います。その理由はその時期が多くの皆さんに取って学校生活から社会生活への転機、つまりターニングポイントの時期に当たるからであります。

 多くの皆さんは将来の進路が決まっていると思います。決まっていない方は、 決める上で、親の職業、地域性、待遇、また職場の雰囲気等が参考になりますが、その前に既成路線にとらわれることなく、一番自分に適していること、自分のやりたいことをとっくり考える時間を持つべきです。自分の好きなことを先に述べた様なことを参考に考えて、「ピカッ」と光ったところがあったら、そこに賭けてみるべきです。将来の進路が決まった後は適性があるかないかとは考えず、生き方がぶきっちょだと言われようが、反応が鈍いと言われようが、周囲の目などは気にせず、とにかくひたむきにやってみることです。好き嫌いで学校をやめる、自分には何か他に適性があるなど大それたことを考えないほうが良いのです。もしも、何か適性があるなどと考えているようなら、それは一種の自己過大評価であり、99%の人は何にだって向いている、それくらいの大らかな気持ちを持ってください。たとえ、偶然が作用して人生が決められても、何にでもなれるという謙虚な気持ちがあれば一流となることができると思ってください。

 上記のことは将来の目標を定めるということにつながります。目標を定めることは学問する上でも非常に大切であります。なぜ大切かというと人は目標を定め ないと前に突き進んでいく精神エネルギーが生まれにくいということがあるから です。目標をはっきりつかんでいるか、いないかで、人間の成長はかなり違ってくると言われています。必ずしもその目標に到達することが重要というより、目標がその人の引力となって、学業ができ、発展進歩するからであります。

 無限の可能性を秘めた新入生の皆さんが希望あふれる学校生活の中で「目標」 をはぐくみ、すこやかに成長されることを心から祈念しています。